2020年07月07日

集団検査_アメリカの大学の場合

今日、フジテレビの「Live News it!」に出演させていただいたときに話題になった「集団検査」。番組では、相撲部屋の話だったので「触れ合いながらのスポーツですから、毎週など、定期的なPCR検査が重要だと思う」ということしかお伝えすることができませんでしたが、集団検査について、息子が通うアメリカ、バークレーの大学での事例を、紹介したいと思います。

まず、研究機能を持つ大学院が主導的に、学生へPCR検査を呼びかけている模様です。そのデータは、大学院での研究対象とされ、UCバークレイはカリフォルニア州立大学ですから、州と連携しているとも想像できます。例えば息子の場合は・・・
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40人程で暮らしている「家」に来た人の中から陽性の人がでた、ということを受けて、そこで暮らす学生たちが自主的にPCR検査を受けに行ったとのことです。最初の一群からは、なんと10名が陽性! 息子も「完全に僕も陽性だと思う」と連絡してきたのですが、その後彼が検査を受けると「陰性」。ルームメイトも陽性なのに、なぜか感染しない。今は、陰性だそうです。また、20歳前後のアメリカ人学生が元気だからなのか、陽性となった人たちも
・倦怠感
・匂いと味がわからない
という症状はあるが、重病者はいないとのことです。

学生たちは、家を自主的にシャットダウンして、医療機関に行く(PCR検査を受けるなど)以外
一切外に出ない、という方針で暮らしているとのことです。食料も買いに行かず、全員が、デリバリーで暮らしているとか。

検査は、近くの駐車場に準備されたテントでの検査。歩いて行き、喉と鼻を綿棒で擦るテストをし、さらに血液も採取しての抗体検査もあったそうです。抗体検査の結果は8月末に来るそうですが、PCR検査の結果は、翌日、大学の自分の健康ポータルサイトに表示されました。

その後、保健所からでしょうか、電話がかかってきて、
・体調はどうか
・どこに行ったか
・誰と会ったかなど聞かれたそうで、
さらに1週間後にも、電話はかかってくるとのことです。

興味深いのは、仕組みです。
PCR検査は、無料で受けられだけでなく、受けると、サーベイまで終わったところで50ドル、8月末の調査完了時にさらに50ドル、合計100ドルのAmazonギフトカードがもらえるのだそうです。
大学院のリサーチ対象ということなので、モニター謝礼のような位置付けなのでしょうか? 大学の予算なのか、州の予算なのか不明ですが、「集団検査」を促すのに十分なインセンティブになっているのでしょう。

日本は、大学でこのような取り組みをしているところはあるのでしょうか。
自分たちの行動を決めていくためにも、集団でのPCR検査をもっと進めていく必要があるのではないでしょうか。

日本人はかかりにくい、ということが現実となっている「今」の息子ですが、そんなにたくさんの陽性の人たちと同じ家に暮らし続けたら、いつ感染するかは時間の問題のような気もします。毎日2回の連絡を取りながら、見守る予定です。息子のことはさておき、まずは、日本国内でも、PCRの集団検査がすすむことを願います。




Posted by kaorisasaki1 at 21:17│Comments(0)