2020年05月11日

緊急事態時の「プロジェクトマネジメント体制」が必要

何故、情報が整理されていないのか。
今回のコロナ対応を見ていて感じていることは、過去の大震災の時などに感じたことと同じです。緊急事態に対応するための「プロジェクトマネジメント体制」が整備されていない、という問題点です。

コロナ対策についての報道を見ていると・・・

具体的な数字がでて来ないなどの理由から、現状がわからない、進歩が見えない、何を頼りにしていいのかわからない。PCR検査の母数が知りたい、ということは4月22日のブログに書きましたし、ステージを決めていく提案も月日のブログに書きましたが、出口が見えないという状態です。

今、日本でこの状態が上手く保てているのは、医療従事者の方々一人ひとりの意識と知識と情熱のおかげであり、国民一人ひとりの衛生意識と他人やコミュニティを守ろうとする誠実な人柄のおかげです。あり、状況が見えていないことには、変わりありません。

PCR検査をとっても、
・検体からRNAウイルスを抽出
・PCRの酵素を検体にapply
・採取した検体を搬送
・結果をまとめる
などと、それぞれ担当者が違う。それも、この「まとめる」は個別のこと。これを、各保健所ごと、区ごと、市ごと、都道府県ごとなどと集計していく人、それらをグラフにしたり分析したり解説したりする人、それを、わかりやすい言葉で外に向かって伝える人、などが必要です。

また、ICUの状況把握含め、当然ながら、それぞれの場所から出てくるニーズをまとめて整理したり、人や物、資金などの分配をする人。またそれらをまとめて発表する人、などが必要なのです。

これらを俯瞰してみて、どこにどんな人が足りないのか、医師でなくてもできる仕事もあるかもしれないし、改善改良ができるかもしれない。そんなことを考える係も必要でしょう。

日本では、災害が起きた時、現場、現場での「対応能力」は「みんなの努力」でなんとか解決できる力があるのだと思います。私が指摘した上記のことは、当然、誰かがやっているのでしょう。

しかし、地震であれ、津波であれ、パンデミックであれ、情報の集め方を決め、まとめたり分析する方法を決め、プロジェクト管理をして、迅速に発表する「体制」を作ることができていないと思います。

全く状況が違いますが、20-30年前でしょうか。米国マンハッタンの街で火事に出くわしました。人だかりができていると、消化活動をする消防士たちに声をかけてもいけない、でも周囲に集まった人たちは何が起きているのか知りたい。そこにいたのは、スポークスパーソンです。広報官、とでも言いましょうか、現場にいて、怪我人の数、その場にいる消防士の人数、火事の状況などを情報を集めて、まとめて、質問にも答える「係」の人が、現場にいたのです。驚きました。

このような、緊急事態でのプロジェクトマネージャーの指揮による、情報収集・分析・発表担当は、どの非常事態ででも対応可能です。彼ら、彼女らの下に、その時に起きた緊急事態の専門家たちがいるからです。

どうか、今回を機に、緊急事プロジェクト体制を整えて欲しいと思います。どんな危機であっても、現場の人たちの情報を集めて、分析して発表する、良い案を出して人やお金を分配するなど、ITを駆使して、ものすごいスピードで情報収集や分析、可視化ができるプロフェッショナルな人たちで構成された緊急事のプロジェクトマネジメントチームを準備して欲しいです。







Posted by kaorisasaki1 at 23:48│Comments(0)