2019年08月12日

離岸流の怖さ

岸から沖に向かって流れる潮の流れのことを、離岸流というのですね。
水泳部だった私が、いつも海を怖いと思うのは、潮の流れがあります。以前、私も離岸流で怖い目にあったことがあります。それは取材で出かけた・・・

オーストラリア領クリスマス島でのことです。ジャングルに住む1億匹のアカガニが産卵のために、一斉に海に向かって移動する、というテーマを取材するために2週間島で取材を続けていました。その最後の日、ディレクターが、一度くらい泳いでから帰ろう、といい、取材後に海に行きました。取材をしていた2週間、毎日子供達がその浜から海に飛び込んで遊んでいるのを見ていたからです。

溶岩でできた島。運動靴を履いたまま海に入りました。
私は海は怖いと思い浅瀬に立っていると、ディレクターやカメラの人が、かをりちゃんおいでよ、と泳いでいます。私も誘われるままに少し海に入ると、急に、流され始めました。怖いと思って手を伸ばしても、あと5センチ出てが届く距離にいるディレクターやカメラの人に全く近づくことができません。三人とも流されたのです。

岸に向かって泳いでも、泳いでも、後ろに引っ張られます。三人が近くにいたのが少し幸いでしたが、岸に向かってHELP!と手を振っても、みな、楽しんでいると思うらしく、手を振り返すだけ。私たちが、死にそうに溺れかかっていると、わかってもらえません。

その間も強い潮で岸から離れている三人。その時、沖からボートが戻って来ました。ドイツのテレビクルーでした。同じアカガニの取材できていたようで、私たち三人の必死の様子を撮影しながら、戻ろうとしていました。もちろん、HELP!と叫び続け、やっと本当に溺れかけていることに気づき、船に乗せていただいて戻ったのです。

聞くと、子供達は、ここの浜辺で飛び込み、離岸流に乗って沖にいき、反対側の岸まで泳ぐのだそうです。だから誰も、私たちが手を振っても心配していなかったとのこと。取材で毎日通るだけだった私たちは、子供達が飛び込んだ後、戻って来ていないことには気づきませんでした。

離岸流、本当に怖いです。
強い力で沖に運ばれるので逆らうことはできない。だから体力使わないように、そのまま沖に出るのがいいと言われました。でもね、、、死ぬかもしれないと思っている時、岸からどんどん離れて行くのに、力を抜いて沖に行くなんて、怖くてできないと思ってしまうのですよね。本当に私は怖かった。
だから、最近のニュースをみてると、人ごとと思えないのです。

みなさん、海では、本当に気をつけてください。誰かと手を繋ぎながら泳ぐ。遠くに行かない。首から笛をさげるのはどうかな、、、。潮の力、強いです。




Posted by kaorisasaki1 at 23:37│Comments(0)