2011年11月28日

「つながる」と「つるむ」の違い。「個人のつながり」がパワーを持つ

 「橋下市長誕生」の報道を見て、今回は、意思を持った個人がつながったことが、既得権益を守ろうとつるんでいた人たちより勝ったことによる勝利だと感じています。時代は、変化しています。……▼
今までは、「組織」が強かった。「組織」に歩み寄っている人に権力が与えられ、そうでない人は弱かった。
今までは、「みんなと一緒」が強くて、自分一人は、弱かった。
今までは、「みんなで一緒に他人の批判をする」人が、まるで真意のようにうけとられ、批判せずに一人でいる人は、弱かった。
今までは、「マス」に属していると優勢で、属していないと、弱かった。
……そんな、「顔を隠すため」の集まりは、だんだんと力がないことがわかってきました。心の弱い人も多いから、大勢の中に隠れていたい人は、まだいるのでしょう。あるいは、人生の大半の時間を、そのような人の間で、過ごしてしまう人もいるのかも知れません。みんなと一緒だったら、安心だと勘違いして。
 でも、今回の、橋下さんの選挙は、自民、民主、共産など「組織」を持った人たちがかかっても、大阪市民、一人、ひとりの意思表に、かなわなかった。

 組織でなく、個人。

「個人のつながり」がパワーを持てることの証明だったと思います。

 だれと、「つるむ」こともなく、自分の意思を、ただ、各自が表明することで、大きな意思表示となりました。
 組織に隠れている生活の長かった日本の政治や経済、社会も、だんだんと、前向きな個人の意思がつながって、動く時代になってきたのだろうかと思うと、この現象を、喜ばざるを得ません。
 大阪の選挙だけにとどまらず、一人ひとりの意思でモノが動いていく時には、失敗することもたくさんあるだろうし、課題もいっぱいあるでしょう。もちろん、多様な視点でのディスカッションも大切です。でもそれらが、各自の I statement (自分のことだけを語る)表現で行われれば実りがある。話しあいも可能。前進のために意見を出すからです。
 けれど、「みんな、そういってます」といった、組織発言ばかりの中では、何も上手くいきません。批判だけで、新しいことが生まれないのです。
 今回の報道をみていて、「個人のつながり」が日本社会を動かす、ということがまた一歩前進した気がして、嬉しくなりました。
 実は、ポイントは、その、意思を示す個人の知性、理性、倫理観です。良い意味で、緊張感のある時代になったと思います。一人ひとりが向上することで、社会が動くのですから。

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この記事へのコメント
私もそう思います。

それに、人の世の不完全さは失敗という形で改善されていくと思うので、組織ぐるみで完全を装っているよりは、もしかしたら前進の方向性は明確になるかもしれないと思って期待しています。

Posted by メヌエット at 2011年12月04日 22:56